.一目均衡表

■ 考案者 :細田悟一氏(ペンネーム:一目山人、都新聞社の商況部部長)が、相場の神髄を掴むため、私設の研究所を設立し、学生のべ2000人、7年の歳月をかけて考案し、昭和10年、「新東転換線」という名称で発表しました。
■ 考え方 :相場は「売り方」と「買い方」の均衡が破れた方へ大きく動き、相場の帰趨は一目瞭然という考え方で、「いつ相場が変化するのか」「いつ目標値が達成されるのか」など「時間」の概念を念頭に置いた相場予測法です。

・山道を上ったり下ったりしているとイメージして下さい。
過去9分間で、高い所が100メートル、低い所が50メートルだったとします。
真ん中は75メートルですが、これが「転換線」です。今いるところはここより上か下か?
過去26分間で、高い所が100メートル、低い所が0メートルだったとします。
真ん中は50メートルですが、これが「基準線」です。
「転換線」が「基準線」より大きいということは、上に上っていることになります。
26分前と今はどちらが高いか?これが「遅行線」の考え方です。
26分前よりも高い所にいると、上っている状態、低い所にいると、下っている状態です。
ガソリンとか物の値段でも、今日の値段と26日前の値段を比較して、高くなっているか、安くなっているかを見極めます。

■ 計算式
・転換線(転換値)=(直近9日間の最高値+最安値)÷2  (※9日間の中心値)
・基準線(基準値)=(直近26日間の最高値+最安値)÷2 (※26日間の中心値)
・先行スパン1 (転換値+基準値)÷2             ⇒ 26日先に記入
・先行スパン2 (直近52日間の最高値+最安値)÷2 ⇒ 26日先に記入
・遅行スパン(遅行線) 当日の終値を26日前に記入

■ 取引のルール
1.転換線と基準線の関係
・買いの時期(上昇トレンド):「基準線」が「転換線」の下
・売りの時期(下降トレンド):「基準線」が「転換線」の上
・好転:買いシグナル 転換線が基準線を上抜けた時⇒移動平均線の「ゴールデンクロス」
・逆転:売りシグナル 転換線が基準線を下抜けた時⇒移動平均線の「デッド・クロス」
2.基準線の方向 ⇒相場の方向「相場そのものの基準線(一目山人)」
・基準線が上昇⇒強気相場 
・基準線が横ばい⇒方向感無し
・基準線が下降⇒弱気相場
☆基準線:「押し目」「戻り」の限界   ⇒ 転換線:急騰・急落時の限界
3. 遅行スパン⇒26日前の価格との比較「一期の遅行スパン、これが最も大事(一目山人)」
・買いの時期(上昇トレンド):遅行スパン>26日前の価格 ⇒ 26日移動平均線は上向き
・売りの時期(下降トレンド):遅行スパン<26日前の価格 ⇒ 26日移動平均線は下向き
・好転:買いシグナル  遅行スパンが上抜けた時
・逆転:売りシグナル  遅行スパンが下抜けた時
4.雲: 『先行スパン1』と『先行スパン2』の間で形成される抵抗帯
・買いの時代(上昇トレンド):雲の上で推移 ⇒ 雲は支持帯
・売りの時代(下降トレンド):雲の下で推移 ⇒ 雲は抵抗帯
・好転:買いシグナル  価格が雲を上抜けた時
・逆転:売りシグナル  価格が雲を下抜けた時
☆変化日:先行スパン1と先行スパン2が交差する日⇒相場の転換点になりやすい
「変化日に転換しなければ、相場は延長されるか、加速される(一目山人)」
☆ スパン:橋梁・アーチなど支柱間の距離(一目山人)
【三役好転】
@「転換線」が「基準線」の上
A価格が「雲」の上
B「遅行線」が好転
【三役逆転】
@「転換線」が「基準線」の下
A価格が「雲」の下
B「遅行線」が逆転

■ 時間論
・相場の主体は、「時間」にあり、「価格」はその結果
・いかなる相場も「一期(26)〜一巡(76)〜一環(226)〜一循環(676)」で完結する(一目山人)
【基本数値】9、17、26 : 相場の転換点
     基本数値  呼称
単純1 9  一節
単純2 17 二節
単純3 26 一期(三節)『絶対数』「26日を経過後相場が如何に変化しているかが大切」
複合5 33 一期一節
複合6 42 一期二節
複合7 65
      76   一巡(三期)
複合 129
複合 172
複合 200-257
【対等数値】
過去の相場の1波動の日数⇒将来の変化日を示唆

■ 波動論
・波動:相場の上下動を波動と捉えて、パターンを分類することで相場予測をする手法
・対等数値:直近の波動の形成にかかった日数=次の波動を形成する日数
I波動=I波動/I波動=V波動/I波動=N波動

【I波動】1つの波動  【V波動】2つの波動  【N波動】3つの波動

【P波動】縮小波動       【Y波動】拡大波動


>>戻る

>>戻る