MACD 移動平均線・収束・拡散( Moving Average Convergence Divergence)

■ 考案者: ジェラルド・アペル(Gerald Appel)が1970年代に考案
■ 考え方:短期と長期の指数平滑移動平均線によりトレンドの方向性、転換を見極めます
MACDは、「マックディー」あるいは、「エム・エー・シー・ディー」と呼びます。
Moving Average(移動平均線) Convergence(収束) Divergence(拡散)

■ 計算式
MACD=短期EMA-長期EMA       (短期と長期のEMAの乖離幅)
シグナル=MACDの指数平滑移動平均線
(通常用いる期間: 短期12日、長期26日、シグナル9日)

※初日は単純平均を使います

MACD=短期(12日)EMA-長期(26日)EMA=0  ということは、
    短期トレンド=長期トレンド    ということですから、
    トレンドの転換点といえます。
・プラス圏   短期(12日)EMA-長期(26日)EMA>0  ということは、
         短期トレンド>長期トレンド    ということですから、
         上昇トレンドといえます。
・マイナス圏  短期(12日)EMA-長期(26日)EMA<0  ということは、
         短期トレンド<長期トレンド    ということですから、
         下降トレンドといえます。
トレンドが始まった場合、
短期指数平滑移動平均線(EMA)⇒早めに反応
長期指数平滑移動平均線(EMA)⇒遅れて反応
トレンドの序盤から中盤にかけて、MACDは拡大します ⇒ 短期>長期
  トレンド終盤では、MACDは縮小します ⇒0       短期横ばい・長期継続

■ 取引のルール
【買いシグナル】
・MACDがシグナルを上抜けた時⇒上昇トレンド開始の可能性(※BuySellポイント買い)
・MACDが0の上に抜けた時⇒上昇トレンドの確認  (短期>長期)
「ゴールデンクロス」:短期移動平均線が長期移動平均線を上抜いた地点
・逆行現象(強気の乖離(ブリッシュ・ダイバージェンス):
相場が下降しているのに、MACDが下げ渋る状態
価格が低水準にある場合、価格の下落力の低下によってMACDが上昇することで引き起こされていると考えられます。下落力の低下、すなわち、底値反発という転換点が近いことを示唆しています。
【売りシグナル】
・MACDがシグナルを下抜けた時⇒下降トレンド開始の可能性(※BuySellポイント売り)
・MACDが0の下に抜けた時⇒下落トレンドの確認  (短期>長期)
「デッド・クロス」:短期移動平均線が長期移動平均線を下抜いた地点
・逆行現象(弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス):
相場が上昇しているのに、MACDが上げ渋る状態
価格が高水準にある場合、価格の上昇力が徐々に弱まることで短期移動平均線の上昇ペースが落ち、MACDの低下、に繋がっていると考えられます。
上昇力の低下、すなわち、高値反落という転換点が近いことを示唆しています。

■ 問題点
1遅効性:MACDは、移動平均線の組み合わせであるため、移動平均線の欠点である「売り買いのシグナルの発生が遅い」ことが欠点となります。
過熱感:MACDは、2つの移動平均線の差であるため、上限・下限がありませんので、「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」の過熱感を表示できません。


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