パラボリック・タイム・プライス・システムParabolic Time Price System

■ 考案者: J.W.ワイルダー(Welles Wilder)氏が1978年に発表
■ 考え方 : 損切りオーダーを備えたトレンド・フォローシステムで、「途転」を繰り返して、常にポジションを持ちます。時間「Time」と価格「Price」の関数。
※途転(ドテン):買い持ちポジションの場合、売り持ちポジションに転換し、売り持ちポジションの場合、買い持ちポジションに転換すること

■ 計算式
SAR=前日のSAR + AF×(EP −前日のSAR)
AF(Acceleration Factor):加速因子(0.02≦AF≦0.20)パラボリックの感度を決定
初期値:0.02、終値が高値を更新するたびに、+0.02ずつ加算
EP(Extreme Price:極大値):前日までの最高値・最安値
Parabolic:放物線(チャート上に放物線を描くように見えることから)
【SAR(Stop and Reversal):パラボリックの値】
現在のポジションをストップ(Stop)し、反対(Reverse)のポジションをとる売買転換価格。
SARは、価格と接触することで方向転換をし、価格と接触した地点を売買サインとします。
1上昇トレンドの初期値⇒前回の下降トレンドの時の最安値。
2その後、1日経過するごとに上記計算式で、数値が変化していきます。
3下降トレンドの初期値⇒前回の上昇トレンドの時の最高値。
4その後、1日経過するごとに上記計算式で、数値が変化していきます。
【EP(Extreme Price:極大値)】
1上昇トレンドの初期値⇒初めて上限線を突破した日のザラバ高値
2新高値を更新すれば、EPになります
3下降トレンドの初期値⇒初めて下限線を突破した日のザラバ安値
4新安値を更新すれば、EPになります
【AF(Acceleration Factor):加速因子】
1上昇トレンドや下降トレンドに転換した時⇒AFは初期値に戻る。
(初期値は、通常0.02⇒0.01〜0.2の間の数字に設定可能)
2上昇トレンドで新高値を更新した場合、AFは+0.02ずつ増加する。
3下降トレンドで新安値を更新した場合、AFは+0.02ずつ増加する。
(通常の増加分0.02⇒0.01〜0.2の間の数字に設定可能)
4新高値・安値更新するごとにAFは増加していくが、最大0.2以上にはならない。

■ 取引のルール
SARが価格の上を推移 ⇒ 弱気 ⇒ 売り継続
SARが価格の下を推移 ⇒ 強気 ⇒ 買い継続
【買いシグナル】
・下降しているSARと上昇している価格が接触して上抜けた時
【売りシグナル】
・上昇しているSARと下降している価格が接触し、下抜けた時

■ 長所と短所
【長所】
・トレンド相場に強い
【短所】
・保ち合い相場には弱い
J.W.ワイルダー(Welles Wilder)は、DMIとの併用を推奨

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