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.指数平滑移動平均線(EMA Exponential Moving Average)

■ 指数平滑移動平均線の特徴
単純移動平均線は、全てのデータを平等に扱い、平均値を計算します。
すなわち、100日単純移動平均線は、100日前の数字も昨日の数字も平等に扱い、合計したものを100で割って計算します。
しかしながら、現在以降の相場変動を予想する上では、100日前の数字と前日の数字を平等に扱うのではなく、直近の値動きを重視し、過去の値動きを若干軽視した方が、より精度の高い予想ができます。
【加重移動平均 WMA :Weighted Moving Average】
加重移動平均は、個々の価格データへの加重を「線形的」に減少させて、平均値を計算します。 10日加重移動平均は、直近の価格データを10倍し、その前日の価格データを9倍し、10日前の価格データは、1倍し、合計を55で割ることで算出します。
【指数平滑移動平均線】
指数平滑移動平均線は、個々の価格データへの加重を「指数関数的(exponential)」に減少させて、平均値を計算します。

特徴1
最新の価格を2倍することで重視し、N日間の価格の影響も約86%を残ります。それ以前の過去の数字の影響は、単純移動平均線では、全く無くなりますが、わずかに残っており、徐々に消滅していきます。

特徴2
単純移動平均線に比べて、振幅が小さく、反応が早いため、トレンドの分析では、転換点を早めに認識することができます。


■ 指数平滑移動平均(n日)の計算式
1日目の計算 :(c1+c2+c3+c4+c5+……+cn)÷n
2日目以降の計算:(前日の指数平滑移動平均)x(1-α)+当日終値xα
(前日の指数平滑移動平均)+α×(当日終値−前日の指数平滑移動平均)

※cn=n−1日目前の価格  c1=当日価格

計算のポイントは、最新の価格を2倍(加重)することで、最新の価格の動きを重視することです。2回加えますので、価格数が1日分増えますので、(n+1)で割ります。

(例:3日間移動平均線)

■ 使い方のポイント
指数平滑移動平均線では、当日の平均値は、「前日の平均値」と「当日の終値」の間にあります。
指数平滑移動平均線が上向き ⇒ 価格は指数平滑移動平均線の上に位置している
指数平滑移動平均線が下向き ⇒ 価格は指数平滑移動平均線の下に位置している

 

■ 応用 : 指数平滑移動平均線は「MACD」に応用されています。

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